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Book review

書評

イメージとロジックの橋渡し

リーディング・ファシリテーターの野口 容子です。

私は、キャリアコンサルタントという仕事柄、
1on1でキャリアコンサルティングを
する機会があります。

自分から相談に来られる方は、
自分なりに考えていることを
話してくださいます。

しかし、大学生の相談では
「何を相談していいかわからない」
けど不安だから窓口に来た、
という人も多くいらっしゃるのです。

社会人だと、仕事を通じて
言語化することに慣れているけれど、
学生の場合は物事や情報の咀嚼が
イメージで出来ていて、
うまく言葉にできないのではないか
と思います。

そこで、
「イメージを言語化するプロセスってどうなっているのだろう」
と考えていたときに目に止まった本が
直感と論理をつなぐ思考法」でした。

まさに直感が働いてページをめくっていったのですが、
この本はイメージで思考する方法が
ロジカルに紹介されています。

1.妄想を取り戻す

佐宗さんによれば、デザイン志向の軸となっているのは
「プロトタイピング」「両脳思考」「人間中心共創」
の3つだとおっしゃっています。

中でも「プロトタイピング」は
「手を動かして考える」ことを指しています。

社会生活やデジタルデバイスに囲まれていると
「他人モード」基準で考えてしまいがちです。
イノベーションを生み出すには
「自分モード」で考えること。

それは小さな子どもが粘土遊びをしているとき、
心の赴くままに手を動かし、
逐次修正を加えながら
作品を仕上げていく様のようです。

「手を動かして考える」ことは
子ども心に戻って自由な妄想を
取り戻すことかも知れませんね。

2.妄想をイメージとして取り出す

手を動かしながらイメージを構築するには「余白を持つ」こと。

多様な情報やデジタルデバイスから距離を置いて
自分の内面に思考を向けることが必要です。

手早くできるのは1冊のノートに
自由にイメージを記述していくこと。
それも箇条書き等の言葉ではなく、
イラストや図などの
「イメージをそのまま取り出す」ように
意識するのがポイントなのだそうです。

さらに取り出したイメージに
「魔法の問いかけ」を行うことによって
ゼロからプラスを生み出すことが可能になります。
出来上がったイメージに
「もし・・・ならどうなるだろう?」と
自分に問いかけてみてください。

3.イメージを言語化しストーリーとして形にする

自分の内側から生まれた思考を
周囲の人に伝え動かしていくためには
「ストーリーにする」必要があります。

著書では「英雄の旅」フレームが紹介されています。
ポイントは聞いた相手を
「ワクワクする未来」へ導いていくことです。
ストーリーを聞いた人が
自分との共感する部分を見出したら
「旅の仲間」として力になってくれるはずです。

ロジカルシンキング等、
論理思考がもてはやされる昨今ですが、
自分の内なるイメージから
思いがけない世界が広がるかも知れませんよ。

 

執筆者プロフィール

ノグチ ユウコ
野口 容子
キャリアコンサルタント
活動地域 滋賀・京都

 

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